出雲は、「八百万の神々」が年に一度集う神話のふるさと。
古くから「神々の国」と呼ばれ、
目には見えない力が今も息づく、神秘に満ちた地です。
全国の神々が縁結びの会議を行うと伝えられる
『神在月(かみありづき)』には、
出雲大社をはじめ、
数多くの神社に神々の気配が宿ります。
出雲では、自然と共に暮らし、
祈り、結び合う文化が大切に受け継がれています。
神話の舞台となった稲佐の浜や、
天と地をつなぐ柱といわれる出雲大社の御本殿、
神々を迎える「神迎祭」など、
ここでは日常の中に神話が息づいています。
出雲は、神と人、自然と心が結び合う場所。
見えないけれど、たしかに感じる——
そんな「ご縁」がここにあります。
鵜鷺地区は、出雲大社から峠を越えた先、
日本海に面した静かな漁師町です。
「鵜峠(うど)」と「鷺浦(さぎうら)」のふたつの集落から成り、
古くは『出雲国風土記』にも
「宇太保浜(うたほはま)」「鷺浜(さぎはま)」
と記されていた、歴史ある地でもあります。
島根半島の西端、日御碕のすぐ隣に位置し、
山と海に囲まれたこの小さな町には、
昔ながらの港の風景と、のんびりとした時間が流れています。
今でも、豊かな自然の恵みとともに暮らす人々の姿や、
どこか懐かしさを感じる町並みから、
訪れる人の心をほっと和ませる空気が漂っています。